ヘッジファンドのベンチマーク

ヘッジファンドのベンチマーク

ベンチマークとは

ベンチマークとは 通常、運用の世界のパフォーマンスは、ベンチマークに対するパフォーマンスを競っています。例えば、日本株を中心に運用する投資信託の場合は、日経平均株価かTOPIXなどのインデックス指数に勝つ事を最低限の目標にしています。
また、ワールドワイドで運用している投資信託の場合は、「MSCIワールド・インデックス」などに勝つ事を最低限の目標にしている訳です。「MSCIワールド・インデックス」とは、モルガン・スタンレー・キャピタル・インターナショナル社(MSCI)が算出し公表しているグローバルな株価指数で23ヶ国の先進国と23ヶ国の新興国の株価指数で構成されています。
つまり、これらの株価指数やインデックスをベンチマークと呼んでいるのです。
そして、投資信託や投資顧問会社が顧客から委託されたファンドは、これらの中からベンチマークを定めて運用しています。
例えば、投資信託の場合は投資信託の目論見書にファンドの運用対象や運用手法と共に、何をベンチマークにするのかが必ず記載されています。


ヘッジファンドにベンチマークは無い

ヘッジファンドにベンチマークは無い 上記の様に投資信託や投資顧問会社が顧客から委託されたファンドは、ベンチマークを決めてベンチマークのパフォーマンスを上回ることを目標に運用されています。
何故なら、現実的にはベンチマークのパフォーマンスを上回る実績を、常に上げ続けることは簡単なことではないからです。個人的に株式運用を行っている人なら誰でも経験があるかもしれませんが、上昇相場に於いては日経平均株価やTOPIXの上昇率を上回る実績を上げることは簡単ではないのです。
しかし、ヘッジファンドは発想の次元が全く違います。もともと、インデックスなどの平均的なパフォーマンスを目標にしていないからです。ヘッジファンドは絶対収益を目標にしていますから、インデックスなどの相対的な指数は関係無いのです。
従って、年率50%などの絶対収益を目標に掲げた場合は、それを達成するにはどこの国のどの金融商品で運用するべきかを考えます。例えば、中国株のボラティリティが悪くなると、日本株やドル=円の為替相場などと対象になる金融商品や市場を変えても絶対収益を追求するのです。従って、ヘッジファンドのファンドマネージャーには、高度な専門性が求められることは言うまでもないことです。