ヘッジファンドの決算

ヘッジファンドの決算

ヘッジファンド会社の決算

ヘッジファンド会社の決算 一般的にヘッジファンドの決算は5月や11月が多いと言われますが、この言い方は余り正確ではありません。そもそも、ヘッジファンドの決算と言っても、ヘッジファンド会社の決算と個別ファンドの決算があります。
通常、ヘッジファンド会社は幾つかの個別ファンドを運用しています。その個別ファンドは投資家の都合もありますから決算期は様々なのです。従って、ヘッジファンドの決算と言っても、ヘッジファンド会社の決算時期と個別ファンドの決算時期が異なる場合もあるのです。例えば、ヘッジファンド会社の決算時期は12月決算が多い訳ですが、個別ファンドの決算は5月や6月や11月や12月もあるのです。
従って、株式市場が気にするヘッジファンドの決算対策売りは、個別ファンドの決算時期を確かめることが必要なのです。実際に個別ファンドの決算時期を調べてみますと、6月と12月が多いことが解かります。これはヘッジファンドの顧客に欧米の金融機関や年金や大企業が多いことから、それらの企業の決算が6月と12月に多いことに起因しています。
投資顧問会社が運用するファンドの場合も、顧客企業の決算時期をファンドの決算時期にしている場合が多いのと同じ理屈なのです。


ヘッジファンドの個別ファンドの決算

ヘッジファンドの個別ファンドの決算 そして、一般的にヘッジファンドの売りが5月や11月に出やすいという経験則は、6月と12月に決算を迎える個別ファンドの換金売りが多いためと考えられます。少なくともファンドの決算の1ヶ月前からファンドマネージャーは決算対策売りを出し始めます。
また、ヘッジファンドを解約する場合、ヘッジファンドの顧客は45日前までにヘッジファンド側に通知することになっています。いわゆる「45日ルール」と言われているルールで、6月と12月に決算を迎える個別ファンドの換金売りが5月や11月に出る理由の1つと考えられます。只、ファンドの決算対策売りは決算期前に売りを出しますが、ファンドの解約売りは必ずしも決算期前に出るとは限りません。
従って、ヘッジファンドの売りが5月や11月に出やすいという経験則は、相場が下がることの多い5月や11月が言わせたものかもしれません。